【納得できないなら売らないで】美術品査定で後悔しない考え方|福岡・九州の鑑定士が解説
東京銀座で10年、美術品鑑定士として従事し、現在は福岡県内で美術商を営んでおります。
丸奈アートの奈良岡です。
今年も綺麗な桜が咲き、春の訪れを感じる季節となりました。
こうした季節の節目に、お手元の美術品や骨董品について見直される方も多くいらっしゃいます。
今回は、査定やご売却を検討されている方に、私が最もお伝えしたいことを書きたいと思います。
結論から申し上げます。
査定を受けた結果に納得できなければ、無理にご売却なさる必要はありません。
どうか、その場の雰囲気や相手の言葉に流されず、ご自身のお気持ちを大切になさってください。
美術品は一度手放してしまうと、後から「やはり残しておけばよかった」と思っても戻ってこないことがあります。
だからこそ私は、状況に流されるようなご売却はお勧めしておりません。
実際にお客様から伺ったお話
私は出張査定でお客様のお宅へ伺う機会が多くあります。
以前、あるお客様からこのようなお話を伺いました。
数か月前に別の業者へコレクションの一部を売却された際、十分にお気持ちを整理できないままお話が進み、結果として手放してしまったとのことでした。
もちろん、業者側も商売として査定・買取を行っていますので、それ自体を否定するつもりはありません。
ただ、お客様のお話を伺っていて感じたのは、「まだ気持ちの整理がついていない段階で作品だけが手元を離れてしまった」ということでした。
美術品や骨董品には、金額だけでは測れない想いがあります。
ご自身で集められたコレクションであれば、その時々の思い出がありますし、ご遺品であれば先代との記憶が重なっていることも少なくありません。
だからこそ価格だけでなく、気持ちの整理がついているかどうかがとても大切だと私は考えています。
ただし、手放すことが前向きな一歩になることもあります
一方で、私はいつでも「売らないほうが良い」と考えているわけではありません。
これまで多くのお客様と向き合う中で、先代が遺されたお品物への想いが強く、気持ちの整理がつかないまま時間だけが過ぎてしまっているケースも見てまいりました。
中には、そのお品物に心が縛られてしまい、新しい生活へ進むきっかけを失っているように感じることもあります。
そのような場合には、私は鑑定士として金額だけをお伝えするのではなく、
「今のお気持ちに区切りをつけるために、手放すこともひとつの前向きな選択です」
とお伝えすることがあります。
美術品を手放すことは、決して思い出を捨てることではありません。
大切にされてきた想いを、次の持ち主へ繋いでいく事でもあります。
お客様が前へ進むためのお手伝いになるのであれば、それもまた美術品鑑定士としての大切な役目だと考えています。
無理に売る必要はありません
丸奈アートでは、無理にご売却をお勧めすることはありません。
査定額をお伝えしたうえで、
- まだ迷っている
- 気持ちの整理がつかない
- 家族と相談したい
- もう少し手元に置いておきたい
そう感じられる場合は、どうぞそのままお持ちください。
その判断は決して間違いではありません。
むしろ、とても自然なことです。
もちろん、美術品には市場相場の変動や売り時もありますので、その点は専門家としてきちんとご説明いたしますが、最終的に大切なのはお客様ご自身が心から納得しているかどうかです。
納得した別れこそ、良いご売却です
私は常に、
「美術品との最高の出会いと別れを」
という想いで仕事をしております。
売ること自体が目的ではありません。
お客様が気持ちよく手放せて、「この人に任せてよかった」と思っていただけることが何より大切だと考えています。
その結果としてご縁をいただければ、それが一番良い形ですので、改めて申し上げます。
納得できなければ、どうか売らないでください。
気持ちの整理がつき、心から手放そうと思えた時に、改めてご相談いただければ幸いです。
福岡・久留米で美術品査定をご検討の方へ
丸奈アートでは、福岡・久留米を拠点に九州全域で美術品・骨董品の査定・買取に対応しております。
査定だけのご相談でも問題ありません。
無理な営業や押し売りは一切いたしませんので、まずは現在の価値を知ることからお気軽にご相談ください。
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