【福岡・九州】ごめんなさい、あなたには売れません|泣きながら言われた言葉の理由
東京・銀座で10年間、美術品鑑定士として従事し、現在は福岡を拠点に美術品・骨董品の査定・買取りを行っております。
丸奈アートの奈良岡です。
今回は、私が今でも時々思い出す査定案件のお話をさせていただきます。
少し重たい内容かもしれませんが、美術品の売却を考えている方にはぜひ知っておいていただきたいお話です。
お父様が遺されたコレクション
ある日、一人の女性のお客様からご依頼をいただきました。
息子様ご夫婦との同居が決まり、ご実家を改装するためお父様が遺された掛軸や骨董品を整理したいとのことでした。
お父様は地域でも知られた方だったそうで、美術品のコレクションも充実していました。
私はいつも通り、一点ずつ丁寧に拝見していきました。
その中で、特に印象に残る中国作家の掛軸が二幅ありました。
保存状態には多少の経年変化がありましたが、作品の質、伝来、内容を総合的に判断し、数百万円規模の査定額をご提示しました。
「あなたにお願いしようと思います」
お客様は相見積もりを取られていたため、その日は査定のみで失礼しました。
数日後、お客様からお電話をいただきました。
「丁寧に見てくださったことが嬉しかったので、あなたにお願いしようと思います」
そう言っていただけたことが本当に嬉しく、私も遺されたお品物の整理を精一杯お手伝いしようと思いました。
その後にかかってきた一本の電話
ところが、その後再びお客様からお電話がありました。
声は震えていました。
お客様はもう一社へお断りの連絡を入れたそうです。
すると、
「売ると言ってくれるまで電話を切れない」
「直接家へ行く」
というような強い引き止めを受けたとのことでした。
お客様は何度も断ったそうですが、次第に精神的に追い詰められてしまったそうです。
そして最後に、
「せっかく奈良岡さんにお願いしようと思ったのに、ごめんなさい……」
と泣きながらお話しされました。
私が忘れられない理由
私は驚き、同時にお客様の心情を思うと胸が痛くなりました。
もちろん私は、その業者様がどこの誰なのか知りません。
聞くこともしませんでした。
それぞれの会社にはそれぞれの営業方針があります。
ですから、他社様のやり方を批判するつもりもありません。
ただ私は、その時に改めて思いました。
私は、お客様を追い込むような形で商売をしたくない。
売却いただくことよりも、お客様が納得して手放せることの方が大切だと考えたのです。
売るかどうかを決めるのはお客様です
美術品や骨董品は、査定額を聞いたからといって売却しなければいけないものではありません。
査定を受けても、
・売らない
・家族と相談する
・他社と比較する
これらはすべてお客様の自由です。
お品物の所有権は、お客様にあります。
どの業者に売るか、あるいは売らないかを決める権利も、当然お客様にあります。
もし強引な営業を受けて不安を感じた場合は、はっきり断って構いません。
必要であれば消費生活センターへ相談する旨を先方に伝えたら強引な手はとれなくなるでしょう。
各都道府県消費生活センター
https://www.kokusen.go.jp/map/
美術品との別れが良い思い出になるように
美術品や骨董品には、持ち主様やご家族の思い出が詰まっています。
だからこそ、その別れ方も大切だと私は思っています。
査定額だけではなく、
「この人になら任せられる」
そう思える相手に出会えることも大切ではないでしょうか。
私共は、無理な営業や強引な買取は行っておりません。
まずは価値を知りたいというご相談だけでも大歓迎です。
福岡・九州で美術品・骨董品の査定をご検討の方へ
丸奈アートでは、
・遺品整理前のご相談
・掛軸、絵画、茶道具、陶器の査定
・骨董品の整理
・出張査定
など幅広く対応しております。
査定は無料です。
「価値があるか分からない」
そんなお品物でも構いません。
どうぞお気軽にご相談ください。
「美術品との最高の出会いと別れを」
そのお手伝いができれば幸いです。
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