【どう見分ける?】真作と贋作の違い|美術品・骨董品の判断ポイントを福岡・九州の鑑定士が解説
結論から申し上げると、美術品や骨董品の本物(真作)と偽物(贋作)を見分けるには知識だけでなく、実際に多くの本物を「見る機会」をいかに得られるかが重要です。
東京・銀座で10年間、美術品鑑定士として従事し、現在は福岡県を拠点に美術商を営んでおります、
丸奈アートの奈良岡です。
今回は、よくご相談いただく
「本物と偽物はどうやって見分けるのですか?」
という疑問について、実体験を交えながら分かりやすくお話しいたします。
なお、この記事はご参考としてお読みいただくものであり、最終的な真贋判断は専門家による査定をおすすめしております。
最初にお伝えしたいこと|簡単に見分ける方法はありません
まず率直に申し上げると、この記事を読んだからといって明確に本物と偽物を見分けられるようになるわけではありません。
真贋の見極めは、単なる知識だけでなく、
- 作風
- 時代背景
- 素材
- 箱書き
- 落款や署名
- 経年変化
- 来歴
など、多くの要素を総合して判断します。
そのため、売却や購入を検討される際は必ず専門家へご相談いただくことをおすすめします。
鑑定士になりたての頃に聞いた言葉
私が美術商の世界に入って間もない頃、先輩鑑定士に飲みに連れて行っていただいたことがありました。
当時は右も左も分からず、何をやっても失敗ばかり。
査定そのものよりも事務や補助業務が中心でしたが、簡単な業務も失敗続きで毎日のように落ち込んでいたものでした。
その席で、私は先輩にこう尋ねました。
「どうやったら査定をうまくできるようになるのですか?」
「どうしたら本物と偽物を見分けられるようになるのですか?」
すると、返ってきた答えは意外なものでした。
「そんなの、私のほうが知りたいよ」
当時の私は少し拍子抜けしました。
ですが、今になって思えばあの言葉には深い意味があったのだと思います。
近道はない|本物を見続けることが最大の勉強
おそらく先輩が本当に伝えたかったのは、
「近道はない。地道に本物を見続けなさい」
ということだったのだと思います。
真贋を見分ける力は、一朝一夕では身につきません。
毎日、本物の作品を見て作家の癖や空気感、時代の特徴を身体で覚えていくこと。
それが最も重要であり、それ以外にないとも言えるのです。
分かりやすい例|好きな漫画家の絵で考える
これはお客様にもよくお話しする例えですが、好きな漫画家さんを思い浮かべてみてください。
例えば、手塚治虫先生や 鳥山明先生の作品は多くの方が一目見て、
「あ、この人の絵だ」
と分かると思います。
作風や線の流れ、人物の表情、全体の空気感にも独特の個性があります。
そして、絵の上手な方が似せて描いたとしても、
「何か少し違う」
という違和感を覚えるはずです。
真贋の見極めも、これに近い感覚があります。
本物と偽物の差は「違和感」です
私が鑑定の現場で最も大切にしているのは、
違和感を見逃さないこと
です。
サインの筆致
器の土味
箱書きの筆跡
経年変化の自然さ
そうした細かな部分に、
「何かおかしい」
という感覚が生まれることがあります。
この違和感は、多くの本物を見る機会を得た人の多くが獲得する感覚であると思います。
100の偽物より、1つの本物
私は100の偽物を見るより、1つの本物を見るほうが成長が早いと感じています。
もし美術品や骨董品にご興味がある方は、ぜひ美術館や展覧会へ足を運んでみてください。
日本全国で良い展覧会が数多く開催されています。
本物の作品に触れることは鑑賞の楽しみだけでなく、作品を見る目を育てることにもつながります。
皆様も生活の中にアートを取り入れ、身近なものとしてぜひ楽しまれてください。
福岡・九州で美術品・骨董品の査定は丸奈アートへ
お手元の作品について、
- 本物かどうか知りたい
- 売却を考えている
- 価値だけ確認したい
- 遺品整理で出てきた
このようなお悩みがございましたら、丸奈アートまでお気軽にご相談ください。
福岡県を拠点に、九州全域で査定・買取のご相談を承っております。
査定のみのご相談も歓迎しております。
無理に売却をおすすめすることはありません。
お客様とお品物にとって最善のご提案を大切にしております。
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