【分かりやすく解説】陶器・磁器の簡易査定の依頼方法|福岡の鑑定士がポイントを解説
東京銀座で10年、美術品鑑定士として従事し、現在は福岡県内で美術商を営んでおります。
丸奈アートの奈良岡です。
前回の記事では、額絵の査定の流れ・費用・依頼前の注意点をお伝えしました。
まだお読みでない方は、まずこちらをご覧いただくと今回の記事の理解がより深まります。
■前回の記事
【初めてでも大丈夫】額絵の簡易査定の依頼方法と流れ|福岡の鑑定士が解説
今回は、日本の陶器・磁器の簡易査定の依頼方法と、その後の流れについて分かりやすくご説明します。
陶器・磁器は、作者・箱書きの有無・制作時期・保存状態によって査定額が大きく変わるため、事前に伝える情報がとても重要です。
■陶器・磁器の査定で鑑定士が知りたい3つの情報
陶器・磁器を査定する際に、鑑定士がまず確認したいポイントは以下の3つです。
① 作者名
作者名が分かれば、査定の流れが非常にスムーズになります。
箱書きや落款(サイン)、銘、印などで確認できる場合は、できるだけお伝えください。
陶器や磁器のサインは多くの場合、作品の底面(高台まわり)に入っています。
例えば、北大路魯山人 の作品では片仮名の「ロ」のような独特の銘が入っているなど、必ずしも分かりやすい名前が刻まれているわけではありません。
そのため、サイン部分のお写真を送っていただけると、査定精度が大きく上がります。
作家名が分からない場合でも問題ありません。
その際は、「作者不詳」としてお伝えください。
② 箱書きの有無
共箱(箱書き)の有無は、陶器・磁器の査定において非常に重要です。
箱書きがある場合は、
- 作者名
- 作品名
- 由来
などが確認できるため、査定しやすくなります。
特に茶道具や作家物の陶器では、共箱の有無によって査定額が大きく変わることがあります。
一方で、
- 無地箱
- 合わせ箱
- 箱なし
の場合は、査定額に影響することがあります。
箱も作品価値を支える大切な要素ですので、捨てずに保管しておくことをおすすめします。
ここで一つ補足があります。
日本の陶器・磁器は、基本的に共箱がある方が体裁の整った作品として評価しやすいですが、作家や作品によっては箱がなくても高い評価がつく場合があります。
特に古い時代の作品や、伝来のあるお品物、著名作家の作品については、現物そのものの出来や市場評価が重視されるケースもあります。
そのため、箱がないから価値がないと判断せず、まずは一度ご相談いただくことをおすすめします。
③ 保存状態
作品本体の状態も査定額に大きく関わります。
以下の点をご確認ください。
- 割れ
- 傷
- 欠け
- ヒビ(ニュウ)
- 汚れ
- 修復跡
- 共箱の破損や欠損
特に陶器・磁器は、わずかな欠けでも評価に影響する場合があります。
状態が分かる写真を添付していただけると、より正確な査定につながります。
■簡易査定の依頼方法
上記の内容を、お電話・メール・LINEなどで鑑定士へお伝えください。
■電話での簡易査定
お電話の場合は口頭のみのご説明となるため、査定の精度はやや大まかになります。
ただし、
- いつ頃入手したものか
- どなたから受け継いだものか
- 茶道具として使用していたか
などの背景を詳しくお話しいただけるため、状況によっては有効です。
■メール・LINEでの簡易査定
よりおすすめなのは、メールやLINEで作品画像を送っていただく方法です。
特に陶器・磁器は、
- 作者名・銘
- 落款(サイン)
- 箱書き
- 保存状態
- 底面
などを画像で確認できると、査定精度が大きく上がります。
■作者不詳の陶器・磁器は画像送付がおすすめ
作者不詳の作品については、口頭だけでの説明では判断に限界があります。
そのため、できる限りメールまたはLINEで作品画像をお送りいただくことをおすすめします。
もし操作が難しい場合は、その旨をお気軽にご相談ください。
■その後の流れ(第2段階:現物査定)
ここまでが、第1段階の簡易査定です。
この段階で、おおよその評価額をお伝えできる場合が多いです。
その後、実際に売却をご検討される場合は、第2段階の現物査定へ進みます。
■現物査定の方法
現物査定には、主に2つの方法があります。
- ご来店での対面査定
- 出張査定
作品点数が多い場合や大型作品の場合は、出張査定の方が負担が少なくおすすめです。
■出張査定について
出張査定は、作品点数やエリアなどの条件によって承ることができない場合もあります。
条件は店舗や鑑定士によって異なりますので、事前にご相談いただくとスムーズです。
■現物査定後に分かること
現物査定では、正式な評価額のご提案に加えて、
- 作品の市場価値
- 保存状態
- 箱書きや真贋判断の補足
など、より詳しいご説明を受けることができます。
■次回予告
次回は、武具(刀剣)の査定依頼方法について詳しくご説明します。
作品の種類によって査定時に必要な情報は異なりますので、ぜひ続けてご覧ください。
■福岡で陶器・磁器の査定をご検討の方へ
丸奈アートは2026年3月にスタートしたばかりの小さな美術商ですが、
日本一お客様に寄り添える美術商を目指しております。
美術品や骨董品のご売却・査定でお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。
査定だけのご相談でも結構です。
お客様の状況に合わせて、丁寧にご説明いたします。
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